訪問:2018年3月31日
世界中の競馬場を巡る旅。今回はマレーシアの首都クアラルンプール郊外にあるセランゴール競馬場(Selangor Turf Club)です。東南アジアの競馬場はシンガポールのクランジ競馬場に続いて2か所目。筆者にとってマレーシア自体が10年ぶり(マラッカ以来)で、クアラルンプールは初めてでした。
セランゴール競馬場について
イスラム国家のマレーシアですが、多民族国家でもあり、カジノもあれば競馬もあります。クアラルンプールから車で1時間のゲンティン・ハイランドにはカジノがあり、競馬場はクアラルンプール(セランゴール)、ペナン、イポー(ペラ)の3か所。今回訪れたのはそのうちのセランゴール競馬場です。
「Selangor Turf Club」のほか、地元では「Golden Horse」とも呼ばれ、ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのサイトではスンガイベシ競馬場として紹介されています。起源は19世紀後半、当時のイギリス人将校らが楽しんだアマチュア競馬。1896年にセランゴール・ターフクラブが設立され、本格的な競馬が始まりました。現在のスンガイベシの地に移転したのは1990年代のことです。
コースは左回りの芝コースで1周約2,000m、幅30m。最後の直線が長いのが特徴です。スタンドは4層で25,000人収容。入場料は6リンギットで、追加20リンギットを払うとエアコン付きの「Public Air-Cond Enclosure」(3階)や4階のレストランが利用できます。年間約30日、月2〜3回の開催で、1日9〜10レース。場内のテレビではマカオやオーストラリアのレースも観戦できます。場内にATMはありますが両替はできません(クレジットカードの海外キャッシングは可)。
アクセス:GrabかKTM+Grabがおすすめ
ブキッ・ビンタンから車で約20分(渋滞がなければ)。Grabで約22リンギットです。検索は「Selangor Turf Club」でOKですが、タクシーなら「Golden Horse」のほうが通じやすいです。クアラルンプール国際空港(KLIA)からはタクシーで45分ほど。
鉄道ならKTMコミューターのSerdang駅、LRTのSungai Besi駅が最寄りで、開催日には両駅から無料シャトルバスが出ているとのこと。ただ、筆者が見た限り競馬場発のシャトルは見当たりませんでした。時間を優先するなら、市内か最寄駅からGrabが無難です。
入口は2か所。一般エリアは手前

入口は2か所あります。車で向かうと手前が一般入口(6リンギットの窓口)、奥が指定席エリア。Grabで「Selangor Turf Club」と指定すると奥の入口に連れて行かれるので、一般エリアに行くなら手前で降りましょう。奥に着いてしまっても、徒歩3分で戻れます。



入場料は一人6リンギット(約160円)。筆者が第4レース前(13:30頃)に入ったときは有料でしたが、第6レース後(15:30頃)に帰る際には入場無料になっていました。ある程度時間が過ぎると無料になるようです。

入ってすぐのところで競馬新聞(7リンギット、約200円)が売られています。中では買えないので、ここで買っておきましょう。後述しますが、筆者はこれを怠って惨敗しました。

スタンドはまさに鉄火場

スタンドに入ってまず感じたのは「鉄火場感」。日本の地方競馬や海外の中小競馬場のそれで、クランジ競馬場やサンフランシスコのゴールデンゲートフィールズによく似ています。


客層はマレー系、中華系、インド系とさまざま。欧米人や日本人も見かけました。若い女性はほぼ皆無です。
パドックはコース直結




パドックはコース脇にあり、周回したらそのまま馬場に出てゲートへ向かいます。ウイナーズサークルも併設。指定席エリアの人は、馬がいない時間ならパドックに入ってよいようで、記念撮影している人も結構いました。馬主さんだったのかもしれません。
馬券は4種類(単勝・複勝・馬連・三連単)
イスラムの国とはいえ、そこは競馬場。当然馬券も買えます。購入はすべて窓口で、券種は次の4つです。
- Win(ウィン):単勝
- Place(プレイス):複勝
- Quinella(クイネラ):馬連
- Trifecta(トライフェクタ):三連単
単勝・複勝は5リンギット、馬連・三連単は2リンギットから。フォーメーションやボックスも可能です。口頭で説明するより、スマホのメモに「Selangor・レース番号・券種・馬番・金額」を書いて見せるのが確実。なお「Quadruplicate」の表示があったので、四連単(四連複?)もあったかもしれません(未確認)。後に訪れたペナン競馬場では、Forecastという券種もあることが分かりました。

セランゴールにも三冠競走があり、この年は4月8日のTUNKU GOLD CUP、5月20日のSELANGOR GOLD CUP、10月7日のPIALA EMAS SULTAN SELANGOR。日本の三冠と似た日程です。

オッズ画面は左がマカオ、右がセランゴール。「第5レースまであと17分」と表示されています。数字は5リンギットに対する払戻額なので、日本式のオッズにするには5で割ります。例えば3番の単勝「7」・複勝「5」は、単勝1.4倍・複勝1.0倍(元返し)ということ。圧倒的な人気馬です。

馬券はシンガポールやサンフランシスコと同じ感熱紙タイプ。第5レースで3番の単勝を20リンギット、3-4の馬連を10リンギット買ってみました。
レース観戦。直線は東京並みの長さ

やはりダートより芝のほうが景色が映えます。スタンドから馬場までは少し距離があり、正面にはオッズを表示する電光掲示板。


肝心のレースは、圧倒的1番人気の3番が3着、4番は着外で外れ。第6レースも買いましたが、新聞なし・パドックとオッズだけの予想で見事に惨敗。雨も降ってきて帰りの混雑も予想されたので、2レースで競馬場を後にしました。
まとめ
KL中心部から30分圏内、6リンギットで入れる庶民的な競馬場。鉄火場の空気を味わいたい人にはおすすめです。マレーシアの競馬場はこの後ペナンも訪れました(ペナンは2025年に閉場)。マレーシアの競馬場の記事一覧はこちら。

