訪問:2015年4月23日
世界中の競馬場を巡る旅。今回はオーストラリア・ニューサウスウェールズ州の田舎町にあるナラブライ競馬場(Narrabri Jockey Club)です。日本人がまず訪れることのない、地元の人たちのための草競馬場。仕事で2日間滞在した町で見つけた、小さな競馬場の記録です。
オーストラリアには300の競馬場がある
日本の競馬場は中央競馬10か所、地方競馬15か所。かつては全国にもっと多くの競馬場がありましたが、いまはこの数です。
それに対して、南半球最大の競馬産業を誇るオーストラリアには、メルボルンカップのような国際レースが行われる格式の高い競馬場から草競馬まで、およそ300の競馬場があるといわれます。シドニーのロイヤル・ランドウィック競馬場が「中央競馬」だとすれば、その何倍もの数の小さな競馬場が各地の町にある。オーストラリアの競馬は、むしろそちらが日常です。
ナラブライという町

ナラブライ(Narrabri)は、州都シドニーから内陸へ約500km。隣のクイーンズランド州の州都ブリスベンからも約500km。周辺は綿花とソルガムの畑が広がる農業地帯で、人口は6,000人ほどの町です。
アクセス
競馬場は町外れにあります。Googleマップで調べて、仕事の合間にレンタカーで向かいました。公共交通機関はないので、車が前提です。入口は非常に簡素で、施錠すらされていません。

誰もいない競馬場

中に入ると、ダートコースは思ったより大きく感じます。オーストラリアの澄んだ青空に夕焼けが差し、ダートの茶色と良いコントラストを作っていました。開催日ではないので人影はまったくなく、柵もないのでコースの中に立ち入ることもできました。

スタンドも本当に簡素で、自分の知っている競馬場との差を感じます。まさしく草競馬という言葉がふさわしい競馬場。それでも毎年4月には「ナラブライカップ(Narrabri Cup)」という町いちばんのレースが行われ、その日はドレスアップした観客で賑わうそうです。
まとめ
なんとも哀愁の漂う場所でした。夜にもう一度訪れると、夜空いっぱいに天の川が広がっていました。競馬場としては何もない。でも、この国では町に一つ競馬場があるのが当たり前で、そこに人が集まる日がある。その事実を知れただけで、来た甲斐がありました。
同じ出張で訪れたロイヤル・ランドウィック競馬場の訪問記では、対極にある「格式のオーストラリア競馬」を書いています。

