訪問:2018年12月23日
【2026年9月追記】ペナン・ターフクラブは2025年5月31日の開催を最後に閉場しました。1864年創設、マレーシアで最も古い競馬クラブの161年の歴史が終わりました。同年4月の臨時総会では会員320人中318人が解散に賛成。最終日は入場無料で、約3,000人が最後のレースを見届けたそうです。マレーシアに残る競馬場は、セランゴールとペラの2場になりました。
世界中の競馬場を巡る旅。今回はマレーシア・ペナン島にあるペナン競馬場(Penang Turf Club)です。マレーシアの競馬場は同年3月のセランゴール競馬場に続いて2か所目。あとイポー(ペラ)を訪れれば、マレーシアはコンプリートです。
ペナン競馬場について
ペナン・ターフクラブは1864年創設、マレーシアで最も古い競馬クラブで、150年以上にわたりレースが開催されてきました。敷地内にはゴルフ場もあり、コースの内側に7ホール、隣接地に11ホールがあります。
コースは左回りの芝コースで1周1,900m、ゴール前の直線は400m。残り200m手前に5%の坂があります。スタンドは3層で14,000人収容。入場料は6リンギットで、追加20リンギットでエアコン付きの指定席が利用できます。セランゴールと違い、場内にATMはありませんでした。
年間30日程度、月2〜3回の開催で、1日8〜10レース。場内のテレビでは他国のレースも観戦・購入でき、この日は香港と韓国が開催されていました。香港・マカオ・シンガポール・マレーシア・オーストラリアなどは、開催が重なれば相互に馬券を売り合っています。
アクセス:ジョージタウンから車で15分
ペナン中心部のジョージタウンから車で15分ほど、ペナンヒルの近くにあります。Grabで約10リンギット。ペナン国際空港からは車で30分・約30リンギット、北のリゾート地バトゥ・フェリンギからは25分程度です。筆者はレンタルバイクで行きました(駐輪場代2リンギット)。
スタンドと馬場:馬場が遠い

6リンギットで入れるエリアはかなり限定的です。メインホールはエアコンが効いており、屋外も日陰なら風が気持ちよく、不快ではありません。白い柵で区切られた場所が、指定席利用者の屋外観戦エリア。スタンドから馬場まで20mほど離れているので、柵の中からだと馬場はさらに遠く感じそうです。


ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのサイトには「週7日営業のレストラン」との記述がありますが、どこのことなのか分かりませんでした。

1100〜1400mのレースはスタート地点が遠く、いつの間にか始まっている状態でした。後半になるほど発走時刻が遅れ、最終の一つ前では30分遅れ。


ゴール前の目立つ場所に「A Shin Hikari, Maurice, Lord Kanaloa」の看板。エイシンヒカリ、モーリス、ロードカナロアと、香港の大レースを制した日本馬が称えられていました。以前は「シャドウゲイト、コスモバルク、ディープインパクト」だったそうです。
パドックとウイナーズサークル:近い

パドックはセランゴール同様、本馬場入場の直前にあります。誘導馬に連れられて2周したら終わり。一般エリアからは見えない奥に、別のパドックがあるようにも見えました。
すぐ横のウイナーズサークルは、周りに人が少ない分、勝ち馬やジョッキーとの距離がとても近い。その辺のおじさんが騎手に普通に話しかけていました。

馬券の種類と買い方:Forecastとは
セランゴールの記事では券種は4つ(単勝・複勝・馬連・三連単)と書きましたが、実はForecastという券種もありました。説明は「2頭を選び、1・2着を順不同で当てる」。馬連と何が違うのか謎です。単勝・複勝は5リンギット、その他は2リンギット単位で、端数の金額は買えません。購入はリンギットのみ。
出馬表で見つけた元日本馬
この日は9レースのうち第3レースから参戦。最初は出馬表の「Total 33-0-0-0」を33戦33勝と読んで「最強馬がゴロゴロいる」と勘違いしました。実際は出走数-1着-2着-3着で、33戦して馬券圏内ゼロという残念な馬です。
予想の手がかりに、慣れ親しんだ日本の種牡馬を探してページをめくると、第4レースにオンファイア産駒の「Fiery Shinzo」がいました。日本での登録名はファイアリシンゾウ。日本では2015年9月5日の小倉ダート1000m(8番人気9着)を最後に、シンガポールで3戦し、前走からマレーシアへ移ってきました。


シンガポールでは結果が出なかったものの、2年半ぶりの前走(ペナン芝1300m)を勝利。マレーシアの馬番はレーティングの高い順なので、前走を評価されて今回は1番(レーティング61、59kg)です。

6歳馬なので、まだ老け込む年ではありません。10歳馬が平気で走って人気して3着に入るのがマレーシア競馬。日本の地方競馬に近い感覚です。

発走は14:45(マレーシア時間)。ちょうど日本で有馬記念が終わった20分後です。キセキから買って外した筆者は、その負け分をファイアリシンゾウで取り返す算段。単勝50リンギット(約1,300円)と、軸にした馬連・三連単を購入(後で見返すと、買い間違えていた気もします)。


道中は前目につけ、最後の直線で先頭。「そのまま押し切れ、元日本馬の意地を見せろ」と思ったのもつかの間、有馬記念のキセキと同じように交わされて4着でした。


新ひだか町の牧場で生まれたとき、まさかマレーシアで走るとは思わなかったでしょう。日本では1勝馬ですが、同じく日本を出て海外で頑張る者として、応援のし甲斐がありました。筆者はその後も第8レースまで買い続け、全敗。
まとめ
ペナン観光のついでに寄れる距離にある、こぢんまりとした競馬場でした。元日本馬が第二の馬生を送る場所でもあり、出馬表の血統欄を眺めるだけでも楽しめます。2025年5月に閉場し、もう訪れることはできません。閉場した競馬場の記録はこちら、マレーシアの競馬場の記事一覧はこちら。

